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江戸の仇を長崎で

今日は、ひょっとすると共通テスト数学の対策になるかもしれないお話を。

 

おそらくは数十年どころか数百年にわたり、「これを勉強して将来何の役に立つのか?」という、正論ともいちゃもんとも採れる議論を教師にふっかけた人は数多くいると思います。この問いかけに対し、苦心して何らかの返答をした教師は少なくないと思いますが、質問者を納得させられたケースはあまり多くないでしょう。何せこの問いかけは、勉強をしないことを正当化する目的であることがほとんどなので。

 

さて、長年にわたりこのような「嫌がらせ」に遭ってきた教師たちが最近、生徒に反撃を開始していることにお気づきでしょうか。
まあ、題名とイントロでばれてますかね。

 

共通テスト数学の、何と実用性重視色の強いことか!(なお、数学以外の科目も傾向としては似ています)

個人的には度が過ぎているなという感想ですが、あれが作問者の積年の恨みの集大成だと解釈するならば、まあ、仕方がないのかなという気もします。
ご存じの方も多いかと思いますが、センター試験から共通テストへと制度移行した際、高校教師がアドバイザーとして作問に関わるようになりました。以降、学校での学びが現実世界でどのように生かされ得るかを主眼に置いた問題が増えた増えた。

設定がとにかくややこしい!これを踏まえずして正解を急いでしまうと大変危険だし、設定の文章だけで見開き2ページが消化され、設問が次のページから始まるなんてことも珍しくない。そして時には、2022年数ⅠAショックのような騒動も引き起こしている。

高校の先生たち、相当恨んでますね(笑)

 

ここでふと、山口県公立高校入試の問題をチェックしてみる。こちらも設定のややこしい問題が増えました。

共通テストについてはアドバイザーの立場に留まるとは言え、どちらにも同じ種類の目や頭脳が関わっているわけです。

難易度にはもちろん差がありますが(そうでない場合も少なくありませんが)、共通テスト数学の持つ空気を、高校入試の問題で味わえる可能性はあるのではないかと思います。

もう1点。

7月に高校1年生を対象として出題される某記述模試に出てくる不等式の応用問題も、共通テスト数学の空気に馴染む上で有効かもしれません。こちらは、半分冗談めかして書いている高校の先生云々と違い、そこそこ有効な対策だと思います。

あれを厳しめの制限時間の中で解いてみた場合、完答するのはそこまで容易ではないでしょう。
2学年も下を対象とした問題だと見下さず、一度試してみてください。

取り組む人の成績とか性格とか特性とかに左右されるとは思いますが、長年の悩みの一端を解消できる人が一定数出てくると思います。